皆さんは、転職エージェントに登録すれば内定が頂けると思っていませんか?
私も、当時そのような考えを持っていました。
しかし結論は、「転職エージェントは積極的なサポーター」であって、選手は皆さん自身ということです。これから、皆さんが選手として迷わないためにも、転職エージェントを登録利用する前に必ず行うべきことを解説します。
【この記事で伝えたいこと】
・登録する前に、自己分析をする。
・登録する前に、企業選定をする。
・利用する前に、転職目的を明確化する。
Contents
転職エージェントの役割
本題に入る前に、転職エージェントの役割について解説します。先ずは、転職エージェントとは何か、どのような価値を提供してくれるかを知りましょう。
転職エージェントの役割は、
「総合的な転職サポート」
となります。具体的な転職サポートの内容は以下となり、詳細をそれぞれご紹介します。
【転職エージェントのサポート】
・求職者のヒアリング
・求人紹介
・書類選考の添削。
・面接対策
・企業と求職者のマッチング
・企業と求職者の日程調整
・企業と求職者の条件交渉
求職者のヒアリング
直接又は電話で求職者のキャリア面談を行います。エージェント拠点が近郊に無い場合や繁忙な求職者の場合は、電話面談が実施されることになります。人にもよりますが、30分~1時間程度、今までの経歴、今後のキャリア展望についてヒアリングがされます。面談後は、あなたの適性や強みがフィードバックされることになります。
求人紹介
求職者の希望条件や適性を考慮して求人紹介を行います。私が紹介された企業ですと、チャレンジ企業(コンサル系)、確実な企業(電機メーカー系)、視点を変える企業(素材系メーカー)の3種類が用意されました。紹介企業は経歴や適性で、人によって大きく変わることになります。また、企業毎に営業担当がエージェントにいるため、専任の方以外からも求人が紹介されることもあります。
書類選考の添削
履歴書、職務経歴書、企業特有の質問について添削を行います。履歴書は本人が書き損じていた経歴を追記することや、職務経歴書であれば自己PRの添削がされます。企業特有の質問は大企業に多いですが、志望企業に響くポイントなどをアドバイスされます。
面接対策
志望企業を想定した模擬面接を行います。企業毎に過去の傾向がノウハウとしてあるため、実践に近い訓練ができます。面接対策は面接専属の担当が存在して、直接又は電話で20分~30分程度行われます。模擬面接後、フィードバックが行われます。
企業と求職者のマッチング
求職者には打ち明けない形式で、企業と求職者のマッチングを確かめます。求職者に不向きな企業であれば他の企業を紹介するアドバイスを行います。企業のニーズに合わない求職者だと思えば企業へも助言を行います。両社がwin-winになるよう常に検討をします。
企業と求職者の日程調整
面接の日程、入社時期などの調整を行います。私の場合ですと、地方からの転職活動を行いましたので、休日と上手く合わせた日を設定していただきました。金曜のPMと月曜終日に詰め込んだ日程調整となりました。また、入社時期もプロジェクトが終わるタイミングに調整していただくようお願いできました。
企業と求職者の条件交渉
企業との年収、福利厚生などのオプション含めた条件交渉を行います。一番苦戦するのが年収交渉となります。やはり、求職者は年収を妥協したくないからです。また、私が重視したのは社宅を適用してくれるかどうかでした。借り上げ式の社宅を用意していただけるか、粘り強く交渉していただいたのを覚えています。
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転職エージェントに登録する前に
転職エージェントに登録した途端、エージェントから面談、企業紹介の連絡がきます。私の経験からお話すると、登録段階でのスカウト機能チェックだけで、一日50通以上のメールが届くようになりました。つまり、
登録後、熟考するにはプレッシャーが多くなる
ということです。とりあえず登録してから、企業選定や進め方を考えようとしていては、怒涛の波に流されてしまうことになります。そのため、以下2点を登録前までに必ず行っていただきたいと思います。
【登録する前に行うべきこと】
・自己分析
・企業選定
自己分析
転職をする上で、最も大切な内容です。
自分が何者で、
何をしている時に喜びを感じるか、
何を今後したいのか・したくないのか、
自己分析を必ず行いましょう。自分が誰か分かっていない状態では、転職エージェントに流されてしまうこと、面接の深堀質問に答えることができなくなります。以下で、私が感銘を受け、このレベルまで自分を知ることができれば恐れることはなかったと思える書籍がありましたので、参考にご紹介します。この熱量で転職活動ができれば良かったと思える程です!
「メモの魔力 前田裕二」
企業選定
転職理由を深堀すれば、自ずと志望企業の大枠は見えてくると思います。転職エージェントに登録してからでは、エージェント紹介が200件、スカウトが100件となり(いずれもポジション単位)、膨大なポジションの中から応募企業を抽出することを求められます。つまり、
企業選定段階で、転職エージェントに流さてしまう可能性が高くなります。
私自身、企業選定を行わずに、一番必要としてくれる企業に行こうと考えていましたので、企業選定は困難を極め、行きたくもない企業に応募することをすることになりました。皆さんには、同様の非効率を経験して頂きたくないため、登録する前に企業選定をすることをおすすめします。
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転職エージェントを利用する前に
転職エージェントの面談で最も聞かれる内容が「転職理由」となります。きっかけまでを深堀されることになります。理由は、転職理由は面接でも聞かれる内容ですので明確にしておく必要があることと、転職への姿勢をエージェントが確認したいと思っているからです。面接対策としてだけであれば注意する必要はないのですが、転職への姿勢を確認されていることについては、「理由はありません。」では志望度が低いため紹介企業を精査されることや、応募したいと考えている企業への推薦が弱くなることに繋がります。そのようなことにならないためにも、以下2点は必ず行っていただきたいと思います。
【利用する前に行うべきこと】
・転職のきっかけの整理
・転職目的の明確化
転職のきっかけの整理
転職を意識する「きっかけ」はあったはずです。その部分を特定して、何故そう思ったのか、本音で向き合うようにしましょう。おそらく、その内容が転職で実現したいことにも影響し、今後の流れになるからです。例えば私の場合、きっかけは進みたいキャリアとのズレでした。人事の話になってしまいますが、人事業務全般を5年経験して制度企画や運用などに進みたいと考えている中、提示されたポジションは新卒採用の責任者でした。新卒採用は人事にとっては花形と見られがちですが、実際は本流ではないからです。このまま学生と役員のスケジュール調整で数年を過ごすと考えると頭が真っ白になったことを覚えています。このように皆さんも自分自身の違和感について整理することをしてください。参考に以下できっかけ一覧もご紹介しておきます。

転職目的の明確化
あなたが転職で実現したいことは何ですか?
この質問に答えられるかが、転職活動が成功するかどうかの基準になります。つまり、実現したいことがない場合は企業担当に見抜かれ落とされますし、仮に転職できた場合もモヤモヤした気持ちが付きまといます。きっかけを意識することと同様に、転職目的の明確化は重要な内容となります。以下で転職目的を明確にする方法をご紹介していますので、やり方が分からない方は参考にしてください。

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転職エージェントを利用する際の注意点
転職エージェントは選考を進めていく上で強力なサポーターになりますが、一歩活用方法を間違えると危険な存在になります。特に、企業斡旋という面では、転職エージェントの収入源は紹介料手数料となりますので、押し売りされる可能性が高いからです。転職エージェントも慈善事業ではないので、皆さんのマッチングのためと言いつつ、単価の高い案件(年収が高い)にはプッシュする傾向があることは念頭に置いておきましょう。そんな背景を踏まえて、以下2点は注意していただきたいと思っています。
【注意点】
・転職エージェントに流されない
・転職エージェントに依存しない
転職エージェントに流されない
先程少し触れましたが、転職エージェントは企業斡旋を生業としています。そのため、多くのポジションを打診してくると思いますが、全てに反射するように対応していては疲弊するだけです。また、スケジュール調整も企業からの要望をそのまま伝えてくるような方もいるため、自分のスケジュール調整が困難になることもあります。つまり、
言われたことを待ってこなすだけでは、
自分の時間と意志が奪われることになります。
そのようにならないためにも、自分のスケジュールを伝え、その中で調整していただくことや、企業紹介を極端に厳選して頂くなど、自発的に行うようにしましょう。仮に、その要望を重視して頂けないエージェントであれば、チェンジすれば良いだけですので!
転職エージェントに依存しない
転職エージェントが万能と考える方に多いのですが、
エージェントが全てを汲み取って理想の転職先に導いてくれると思うことは危険です。
様々な人生経験があり、キャリアコンサルタントとして抜群であれば可能性はゼロとは言えませんが、そんなエージェントは稀です。依存せずに、自分で自分の道を切り開いていく考えは捨てないようにしましょう。上述でもお話しましたが、転職エージェントはサポーターです。選手はあなた自身ですので、
ピッチに立ったら、
孤独と向き合いながらしっかり戦う
ことをしましょう。依存した結果得た転職先は、おそらく転職後も違和感を残すことになります。自分の人生にこだわる癖を持つようにしましょう。
まとめ
転職エージェントに登録する前に、必ず自己分析と企業選定は行っておくようにしましょう。登録してからでは、転職エージェントのプレッシャーに無意識化で流されるリスクがあるからです。いずれも、質問集や業界地図などで対応可能です。重要なのは、「あなたの人生にこだわれるのは、あなたしかいない」と言うことです。折角の機会ですから、とことん自分と向き合うことをおすすめします。